令和6年能登半島地震を引き起こした断層をシンプルに解説

以下については、可能な限り信用にできるソースに個人的な見解を加えた内容になっています。全てが正しい情報とは限りないことを十分にご理解の上、読んで頂けますと幸いです。

情報ソース

令和6年能登半島地震*の評価_地震調査委員会

R5_石川能登地方の地震活動の評価_地震調査委員会

主な地震の発震機構解(速報値)_気象庁

地質図Navi_産総研

本記事でわかること

断層の情報

基本情報

今回の地震の基本情報は、以下になります。

時刻2024年01月01日16時10分頃
位置北緯37.29度、東経137.16度
マグニチュード7.6
断層の種類逆断層
走向傾斜N55°E 42°S

図.震源球(参照:https://www.data.jma.go.jp/eew/data/mech/fig/world2024010116100000N373000E13712000000076.html)

震央分布図

特徴

・北東-南西方向に150kmと長く広がっている

・報道資料に3つの断層が次々に動いた可能性もある。
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240103/k10014308001000.html

周辺の活断層と震源

今回は、この活断層に関連した部分で発生したと考えられますが、活断層とされる赤ラインより南で発生しています。

図.能登半島における活断層データと震源分布図(地質図Navi参照
赤線:活断層、赤丸:ここ30日間で発生した地震の規模と震源

・周辺で確認できていた断層は以下の4種類

・狼煙沖 活動セグメント
町野沖 活動セグメント
・輪島沖 活動セグメント
・門前沖 活動セグメント

過去の活動状況

2023年5月5日にもM6.5の地震が発生

図.2023年5月に発生した地震の震央とCMT(参照:https://www.static.jishin.go.jp/resource/monthly/2023/2023_ishikawa_1.pdf)

・2018年ごろから活動が活発化。

・2020年12月頃から、石川県珠洲市の珠洲観測点4cm程度の隆起など、地殻変動が観測されていた。

まとめ

・今回の地震はプレート型ではなく、断層によって引き起こされている
・地震を引き起こしたのは、北西-南東(NW-SE)の圧縮場における逆断層
・2018年ごろから本地域では地殻変動や地震などが多く確認されており、2021年頃からより活性化していた。
・2022,2023年から発生している能登半島での発生している地震と概ね走向トレンドは同じ。
ただし、厳密に区別すると3つの断層が連続してズレた可能性がある。
・能登半島の北岸沖の海底で確認されていた活断層も概ね、NE-SWの南傾斜の逆断層で今回の地震と同様。
広範囲で破壊が起きたことが大きな特徴と言える。

・東京大学地震研究所に写真付きで広範囲で隆起が状況をまとめているので、ご覧ください。
 【研究速報】令和6年能登半島地震

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